香港旅行をしたことのある方なら、一度は耳に、あるいは目にしたことがあるかもしれない建造物。
それが、チョンキンマンション(重慶大厦)です。
「マンション」という名前ですが、日本でいう普通のマンションとはちょっと違います。
イメージとしては、アメ横の中にある雑居ビルを、さらに何倍もマッドにした感じかな(笑)。
両替店、飲食店、格安ホテル、雑貨店などがひしめき合う、地上17階建ての複合施設です。
香港の一等地にありながら、建物の中には世界各国からやって来た旅行者や商売人が行き交っています。
香港政府観光局も、チョンキンマンションを多様な文化が集まる場所として紹介しています。
香港中文大学の研究によれば、この建物には南アジアやアフリカなどから来た人々が集まり、国際的な商業活動の拠点にもなっているそうです。
つまり、単に「怪しいビル」というわけではなく、香港の国際都市としての一面が凝縮されたような場所なんですね。
とはいえ、初めて足を踏み入れるときは、やっぱりちょっと勇気がいります。
ネットでも「チョンキンマンションは怖い」「治安は大丈夫なのか?」といった疑問を見かけますが、実際のところはどうなのでしょうか。
玄ちゃんも、初めて訪れたときは少々ビビりました(笑)。
今回は、実際にチョンキンマンションの周辺から建物の中まで歩いてみたときの様子を、写真とともに紹介します。
さらに、これから訪れる方のために、アクセス方法、両替のコツ、格安ホテルの注意点などもまとめてみました。
※現地写真と体験談は過去の訪問時のものです。店舗、宿泊料金、建物内の状況などは現在と異なる場合があります。
チョンキンマンションはどこにある?尖沙咀駅からのアクセス
チョンキンマンションがあるのは、九龍半島の尖沙咀(チムサーチョイ)。
香港を代表する繁華街の一つです。
MTRの尖沙咀駅から歩いてすぐの場所にあり、香港の目抜き通りとして知られるネイザンロードに面しています。
住所は「36-44 Nathan Road, Tsim Sha Tsui, Kowloon」。
香港政府観光局の公式サイトにも掲載されている、れっきとした観光スポットなんですね。
尖沙咀駅のE出口から地上に出て、ネイザンロードを南方向へ進めばアクセスできます。
近くには大型商業施設のiSQUARE(アイスクエア)もあるので、場所は比較的わかりやすいと思います。

信号の向こうから重慶大厦を見ると、こんな感じ。

見上げると、独特の看板やライトが目に入ります。

うーん、この中にいろいろな国の料理店や安宿がひしめき合っているんですね。
初めて見る人は、外観だけでもなかなかのインパクトを受けると思います。
1961年に完成した歴史ある建物だった
チョンキンマンションは、1961年に完成した建物です。
現在では雑居ビルのような印象が強いですが、建設当初は高級住宅や商業施設としての性格も持っていました。
その後、香港の街が発展していく中で、格安宿泊施設や商店、飲食店などが集まる場所へと変化していったそうです。
建物はA〜Eの5つのブロックから構成されており、上層階には多数のゲストハウスなどが入っています。
チョンキンマンションの歴史を調べてみると、単に古くなったビルというより、香港という街の変化を長年にわたって見続けてきた建物だということがわかります。
チョンキンマンション周辺〜ビル内を闊歩してみた!
それでは、実際にビルの中へ入ってみましょう。
まずは入り口を至近距離から。

建物の前の通りは、こんな風景です。

目の前に横断歩道があるので、人の流れがなかなかカオスです。
買い物客、観光客、仕事中の人など、いろいろな人が行き交っています。
まずは横の路地を歩いてみた
いきなりビルの中へ入るのは、ちょっと怖かったんですよね。
そこで、まずは横の路地に入ってみました。

絵画や旅行用品などを売っているお店が並んでいます。
表通りとはまた違った、独特の雰囲気がありますね。
これはこれで、なかなかディープです(笑)。
もちろん、店が古かったり、見慣れない商品を売っていたりすること自体が危険というわけではありません。
ただ、日本の整然とした商業施設に慣れていると、最初は少し圧倒されるかもしれません。
いよいよチョンキンマンションの中へ潜入!
では、チョンキンマンションに入ってみます。
ドキドキ。

中に入ると、まず目に入るのが両替店や小さな商店です。
そして、さまざまな国の人たちが行き交っています。

玄ちゃんが訪れたときは、インドやパキスタンなど南アジア系と思われる人たちの姿が特に印象に残りました。
また、アフリカ系と思われる人たちが集まっている一角もありました。

まさしく、人種のるつぼ。
日本ではなかなか見かけない光景ですね。
ただし、外見だけで国籍がわかるわけではありませんし、そこにいる人たちの多くは普通に商売や生活をしている人々です。
実際、香港中文大学の人類学者ゴードン・マシューズ教授は、チョンキンマンションを研究対象とし、ここが国境を越えた商業や人々の交流の場になっていることを紹介しています。
玄ちゃんが感じた「香港なのに香港らしくない」という不思議な感覚も、そうした建物の特徴によるものなのでしょう。
カレー屋など多国籍な飲食店も営業している
チョンキンマンションの中には、インド料理などを提供する飲食店もあります。
初めて訪れたときは、外から見ただけではどんな料理が出てくるのかわからず、少々入りづらく感じました。
完全アウェーという感じです(笑)。
しかし、調べてみると、チョンキンマンションは香港政府観光局でも多国籍な料理を楽しめる場所として紹介されています。
今思えば、あのとき勇気を出してカレー屋に入ってみればよかったですね。
観光客向けのレストランとは違う、香港のもう一つの食文化を体験できたかもしれません。
食事をする場合は、店頭のメニューや料金、営業時間などを確認してから利用すると安心です。
チョンキンマンションは本当に怖い?治安と注意点を考えてみた
怖く感じる理由は建物の古さと独特の雰囲気?
玄ちゃんが実際に中を歩いて感じたのは、とにかく建物が古いということでした。
通路も決して広くありません。
小さなお店が密集していて、人の行き来も多い。
そして、日本語がほとんど聞こえてこない。
そんな環境にいると、初めての旅行者は少し緊張すると思います。
建物の入り口付近では、商品を勧める人から声をかけられることもありました。
玄ちゃんが訪れた際には、片言の日本語で高級時計の模倣品らしき商品を勧められたこともあります。
もちろん、こうした勧誘がすべて危険というわけではありません。
ただ、興味のない商品を勧められた場合は、無理に相手をする必要はありません。
危険な場所と決めつけるのは違うと思う
チョンキンマンションには、昔から独特の評判があります。
しかし、建物の中に外国人が多いことや、施設が古いことを理由に「危険な場所」と決めつけるのは違うと思います。
香港警察は、香港の観光エリアは比較的安全に歩ける一方で、旅行者は自分の持ち物に注意するよう案内しています。
特に人が密集する場所では、スリなどへの警戒が必要です。
チョンキンマンションに限らず、海外の繁華街を歩くときには基本的な防犯対策を心がけたいですね。
玄ちゃんが実際に訪れたときには、特に危険な目には遭いませんでした。
ただし、それはあくまでも玄ちゃん自身の体験です。
誰でも必ず安全という意味ではありません。
初めて訪れるなら気をつけたいこと
チョンキンマンションを初めて訪れる人は、次の点を意識しておくとよいと思います。
- 初めてなら、まずは昼間の人通りが多い時間帯に訪れる
- 財布やスマートフォンを無防備に持ち歩かない
- 両替するときは、受け取った現金をその場で確認する
- 興味のない客引きや勧誘には、はっきり断る
- むやみに立ち入り禁止の場所や私有スペースへ入らない
- 不安を感じたら、無理をせず建物の外へ出る
特に、大金を両替した直後は注意したいところです。
現金を人前で数え続けたり、財布を開いたまま歩いたりするのは避けた方がよいでしょう。
チョンキンマンションの格安ホテルは本当に安い?
チョンキンマンションといえば、格安ホテルが集まっていることでも知られています。
いわゆるバックパッカー向けのゲストハウスですね。
玄ちゃんが以前調べたときには、1泊2,000円程度で泊まれるような宿もありました。
香港の中心地でこの価格は、かなり魅力的でした。
ただし、これは過去の料金の話です。
現在の宿泊料金は、旅行時期や部屋の種類、予約サイトなどによって変動します。
2026年現在も同じ金額で泊まれるとは限りません。
安さだけでホテルを選ばない方がよい理由
チョンキンマンションの上層階には、複数のゲストハウスが入っています。
建物は複数のブロックに分かれているため、初めて利用する人は宿の場所を確認しておく必要があります。
また、エレベーターが混み合い、上り下りに時間がかかることもあるようです。
玄ちゃんが訪れたときも、エレベーター付近には人が集まっていました。
安く泊まれたとしても、毎回エレベーターを長時間待つことになるのであれば、利便性は下がってしまいます。
ホテルを選ぶ際は、宿泊料金だけでなく、部屋の清潔さ、設備、口コミ、エレベーターの混雑、フロントの対応なども確認したいですね。
香港の格安ホテルは営業許可も確認したい
香港には、ホテルやゲストハウスの営業許可制度があります。
宿泊施設を選ぶ際には、正規の営業許可を受けているか確認することも大切です。
特に、極端に安い宿泊施設を利用する場合は、予約サイトの写真や口コミだけで判断しない方がよいでしょう。
部屋の広さ、シャワーやトイレの有無、チェックイン方法などを事前に確認しておくと安心です。
玄ちゃんがよく利用していたJust Inn
ちなみに玄ちゃんは、チョンキンマンションからほど近い楽道(ロックロード)にあった「Just Inn」というホテルをよく利用していました。

こちらも安宿ですが、当時は1泊6,000円程度で、チョンキンマンションのゲストハウスとはまた違った、おしゃれな雰囲気がありました。
とはいえ、入居している建物自体は香港らしい雑居ビルで、さまざまな人が出入りしていましたけどね(笑)。
なお、Just Innについては、2026年現在は営業停止しているようです。
香港で格安ホテルを探す際は、予約前に最新の営業情報を確認してください。
チョンキンマンションの両替はお得?レートの見方を解説
さて、チョンキンマンションを訪れる理由として、玄ちゃんが特に重視しているのが両替です。
実はこの建物、香港旅行者の間では両替スポットとしてもよく知られています。
玄ちゃんも、香港に到着してホテルにチェックインした後、ここへ両替に来ることがよくありました。
個人的には、チョンキンマンションで両替をすると、
「ああ、香港に来たな〜♪」
と実感するんですよね。
入り口付近と奥の両替店でレートが違う?
チョンキンマンションの1階には、複数の両替店が並んでいます。
玄ちゃんの経験では、入り口のすぐ近くにある両替店よりも、少し奥に進んだ店の方が有利なレートを提示していることがありました。
以前は、緑色の看板の両替店を利用したこともあります。
ただし、現在もその店が同じ場所で営業しているか、最も有利なレートを提示しているかは確認できません。
そのため、特定の店を無条件でおすすめすることはできません。
重要なのは、複数の両替店の数字を比較することです。
日本円から香港ドルへ両替するときの注意点
例えば、日本円1万円を香港ドルに両替する場合、店によって受け取れる香港ドルの金額が違います。
| 店舗 | 1万円で受け取れる金額(仮の例) |
|---|---|
| A店 | 490香港ドル |
| B店 | 495香港ドル |
| C店 | 500香港ドル |
この場合、手数料などの条件が同じなら、C店が最も有利です。
ただし、これは説明のための架空の数字です。
実際のレートは日々変動します。
両替する前には、次のことを確認しておきましょう。
- 日本円を香港ドルに替える場合のレート
- 別途手数料がかからないか
- 最終的に何香港ドル受け取れるのか
- 受け取った紙幣の枚数と金額が合っているか
香港では、両替業者は税関の免許制度の対象になっています。
香港税関は、正規の免許を持つ両替業者を検索できる公式サイトを公開しています。
不安な場合は、こうした公的情報を利用するのもよいでしょう。
チョンキンマンションが香港で一番お得とは限らない
以前から、チョンキンマンションは両替レートが良い場所として知られてきました。
実際、複数の両替店が近くに集まっているため、比較しやすいという利点があります。
ただし、香港で必ず一番お得とは限りません。
その日の為替相場や店舗ごとの手数料、両替する通貨によって条件は変わります。
尖沙咀以外にも両替店はありますし、クレジットカードや海外対応のデビットカードを利用する方法もあります。
両替のためだけに遠くから移動する場合は、交通費や移動時間も考えて判断するとよいでしょう。
チョンキンマンションの地下や周辺にも見どころがある
玄ちゃんが以前訪れたとき、重慶大厦の地下にはスポーツ用品を扱う店が集まっているエリアがありました。
香港旅行中に朝ランを楽しみたい人なら、ウェアやスポーツ用品を探すのも面白いかもしれません。
スポーツ用品を購入することが目的なら、周辺の専門店も含めて探した方が確実だと思います。
また、尖沙咀周辺には大型商業施設や飲食店、観光スポットが数多くあります。
チョンキンマンションだけを目的にするのではなく、ネイザンロードの散策と組み合わせて訪れるのもおすすめです。
チョンキンマンションを出ると、また香港の日常が広がっている
一通り建物の中を歩いて、再び外へ出てみます。

外に出ると、そこにはいつもの尖沙咀の風景が広がっています。
大きな道路、行き交う車、人の流れ、ネオンや看板。
建物の中では、まるで別の国に来たような感覚になっていたのに、外へ出ると一瞬で香港の繁華街に戻ってくる。
このギャップが面白いんですよね。
香港という街は、高級ホテルやブランドショップが並ぶ一方で、昔ながらの市場や雑居ビルも共存しています。
チョンキンマンションは、そんな香港の奥深さを感じられる場所の一つだと思います。
まとめ|チョンキンマンションは怖いけれど香港らしさを感じる場所
チョンキンマンションは、初めて訪れる人にとって、少し怖く感じられる場所かもしれません。
古い建物、狭い通路、たくさんの小さな商店、そして世界各国から集まった人々。
日本の商業施設とは、かなり雰囲気が違います。
しかし、実際に歩いてみると、そこには普通に商売をしている人たちがいて、旅行者が両替をしたり、食事をしたり、宿泊したりしています。
単なる「怪しいビル」という言葉では片づけられない、香港のもう一つの顔が見えてくるんですね。
玄ちゃんにとっては、香港に来るたびについ立ち寄りたくなる場所でもあります。
ホテルにチェックインしてからチョンキンマンションへ両替に向かう。
それが、香港旅行のちょっとした恒例行事になっていました。
もちろん、海外旅行では油断は禁物です。
貴重品の管理や両替時の確認など、基本的な注意は必要です。
ただ、必要以上に怖がって避けてしまうのも、少しもったいない気がします。
香港の多文化的な雰囲気を体験したい人は、まずは昼間に1階の商店街を歩いてみてはいかがでしょうか。
きっと、ガイドブックで見る香港とはひと味違った風景に出会えると思います。
参考情報
公式観光情報・歴史
- 香港政府観光局|Chungking Mansions(重慶大厦)
- 香港中文大学|Chungking Mansions as a Global Building
- 香港中文大学|The World in a Building
- The Industrial History of Hong Kong Group|チョンキンマンションの建設史
両替・安全情報


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